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がんの原因に10%かかわる感染症については、原因となる細菌やウイルスがかなり明らかになってきた。

ヘリコバクターピロリと胃がん、肝炎ウイルスと肝がん、ヒトTリンパ球好性ウイルスー型(HTVI)と白血病、パピローマウイルスと子宮頚がん、エプスタイン・バーウイルスとバーキットリンパ腫との関係が知られている。 「C型肝炎ウイルスは変幻自在なのでなかなかワクチンができないが、ターゲットがはっきりしているという観点からすると、ウイルス対策はがんの予防にとって非常に大事」とK総長。
欧米ではB型肝炎ウイルスのコントロールを制がんのターゲットにしているという。 「多くのがんは早い段階でみつけて介入すれば治せる。
やはり検診に対してもっと真剣にとりくむべきです」と、K総長は強調する。 2004年2月に国立がんセンターに設立されたがん予防・検診研究センターは、この一次、二次予防の観点から4つの部門で構成されている。
なかでも検診部は、喫煙や食生活といった生活習慣の継続調査と遺伝子解析のデータを合わせ、年間約5000人を対象に最新の検診を実施する。 たとえば、放射性同位元素をブドウ糖と結合させた薬を体内に注入し、その集積ぐあいを撮影することでがん細胞をみつけ、その悪性度を判定できると話題になっているPET(ペットU陽電子放出型断層撮影法)。
これについては検診技術開発部で、ほかの検診方法と有効性を比べる。 抗がん剤のデリバリーやミニ移植が効果を示す国立がんセンターで研究中の新しい治療法から、5つを紹介しよう。
ひとつ目は、東北大学工学部との共同研究で、磁気誘導技術を使ったカテーテル操作と内視鏡切除術である。 磁石を使って離れたところからものを動かすというアイデアを応用した。
カテーテルの先端に磁石をつけておき、XYZの3つの軸で磁場の方向を変えると、引っぱる力と回転する力が生まれ、自由にカテーテルを動かすことができる。 胃がんの約半数は早期胃がんで、さらにその半数は粘膜に限られた2センチ以下の小さいがんであるため、内視鏡を使って切りとることが多い。

その際、組織をつまみあげる道具がないので、執刀医は勘で切らざるをえない。 そこで、カテーテルの先につけたクリップで、切除したい部分の端に磁気アンカーをつけ、からだの外から磁場をかける。
すると、磁力で外から引っぱるかたちになり、組織がョツトの帆のように起き上がってくる。 内視鏡でみながらその裏側を電気メスで焼き切れば、開腹手術と同じように正確に切ることができるわけである。

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